部屋主のいない室内に、くぐもった声が小さく響く。 整えられた室内の隅、整えられていたベッドのシーツはくしゃりと乱れ、枕に顔を埋めたまま半分フードの外れた水晶公は眉根を寄せて自身のオスに手をかけながら小さく息を漏らした…
【公光】赤い瞳の思案
ここはどこだろうか。 私は見知らぬ天井を見上げながらぼんやりと瞳を開ける。アーチ状の梁を見つめながら記憶を揺り戻そうとする。 「あ、目が覚めましたか?」 不意に横から声をかけられて思考を分断される。ゆっくりと顔を動…
【公光】群れの英雄
「ふぅ……んっ……はぅ……」 ぴちゃぴちゃと淫らな水音。堪えくぐもる声。 ギシリと音を立てるベッド。重なり合う2つの影。 少女は恥ずかしげにミコッテ特有の耳を伏せながら、一心に目の前のいきり立つ欲望を舌で愛撫してい…
【公光】憧れを抱きしめて
遠い遠い記憶の底に大事にしまい込んだ美しい原風景がある。 青く輝く水晶の塔、満天の星空、仲間たちの笑顔……あなたの笑顔。 あの日々は今も宝物となって、オレの心の中で輝いているんだ。 「少し、話そうよ」…
心象のパラドクス【C96】
心象のパラドクス R18 C96(2019.08.09.)発行 漆黒を走り終わった衝動のままに書きなぐった漆黒三大沼本。 私がエメトセルクを、アマリネさんが水晶公を、今朝の紅茶さんがアルバートを担当しました。 BOOTH…